気候風土に適した材料
2.軸組工法でも様々です。

フラット35の木造住宅工事共通仕様書においても

抜粋
木材の耐腐朽・耐蟻性
住宅に用いる木材は耐腐朽性は勿論のこと、耐蟻性の高いものを選択することが建物を長持ちさせるための重要なポイントである。特に、土台は、その環境から考えると、日本の大部分の地域において、腐朽菌と白蟻の被害を常に受ける可能性を持っている。樹種の選択にあっては、耐腐朽性・耐蟻性の高い樹種を選択することが望ましい。また、木材の耐腐朽性・耐蟻性はどの樹種にあっても、心材または心持材にあり、辺材にあてはまならない。辺材を使用する場合は防腐・防蟻処理を行なうことが望ましい。

耐腐朽性の心材比較表

種 類

樹 類
耐腐朽性・耐蟻性が大のもの
耐腐朽性が大、耐蟻性が中のもの
耐腐朽性が大、耐蟻性が小のもの
耐腐朽性・耐蟻性が中のもの
耐腐朽性が中、耐蟻性が小のもの
耐腐朽性・耐蟻性が小のもの
ひば・こうやまき・べいひば
ひのき・けやき・べいひのき
くり・べいすぎ
すぎ・からまつ
べいまつ・ダフリカからまつ
あかまつ・くろまつ・べいつが
のように記されています。一部で基礎パッキンに使われるクリも
白アリに対してあまりよくないようです。

大きく分けて軸組工材木でも集成材ムク木材があります。例えば柱にしぼって話してみても、ポピュラーなもので

集成材

ホワイトウッド
集成材

レッドウッド
集成材
ホワイトウッドと呼ばれる木は、20種近くもありますが、集成材に使われるのはオウシュウトウヒ(スプールス)がメインです。 レッドウッドと呼ばれる木も数種あり紛らわしいのですが、集成材に使われるのは欧州アカマツがメインとなります。

ムク材

杉乾燥材

ヒノキ
超乾燥材

オビスギ
高精度乾燥材

ベイヒバ
高精度乾燥材
日本人には最も身近な杉。乾燥させるのが難しいとされてきました。乾燥させるとご覧のような割れが多数出ました。 仕上げ面には特有の光沢があり、白さ、細かい木肌の美しさが好まれる通直で耐久性も高い為、オールマイティに使われ、香りのよい事も皆さんご存知でしょう。 オビ杉はもともと樹脂分を多く含み赤身が多くねばりがあり、耐水性にも優れます。心材には白蟻の苦手な16-phyllocladnolという成分が含まれる耐久性に優れた材です。 ヒノキと同類ですが、日本のヒバに似ている事からベイヒバと名付けられました。ヒノキ以上に、木肌の細かく、美しく、通直ですが、色が淡黄です。特に水に強く耐久性は日本のヒバと同じく最高ランクです。

耐久性 極小

耐久性 中

耐久性 中

耐久性

耐久性 更に

耐久性 更に

→→→→→→→→→→→→長持ち

ホワイトウッドはよく使われている集成材の骨組みです。耐久性、耐白蟻性も低く、集成材を使うならばせめて、レッドウッドにしたいものです。ムク材よりもその後の乾燥等による変形や品質のばらつきが少ないとの認識から品質確保の安心策として、安易に使われるようになりました。その結果木造建築のプロのすべき細心の心使いが失われてしまいました。集成材もはく離や水にさらさない等、注意すべき点が多い事がはっきりしてきました。 ムク材を使う場合には、この地域では平均15%〜18%ほどの含水率で安定する為、それに合わせて最低限乾燥した材を使う事が前提です。材種の基本的な特性乾燥方法部材の寸法部材の精度 等を考えて、適材適所に使う事が大切です。乾燥方法は目まぐるしい革新が行なわれ過去の常識は通用しなくなっています。

集成材製造

イソシアネート系接着剤を用いた集成材の製造ライン。接着終了後、材からはみだした接着剤や材の凹凸は削り取られる


集成材は、実は“ナマモノ”一定割合の
はく離は避けられない



精度に本気でこだわると背割の柱は使用できません。


0.fudo-01.html