野芝(ノシバ) |
日本に野生する芝の種類で、葉の幅がやや広めです。全国的に
自生しており土壌も選ばず丈夫ですが、芝の密度が粗く、庭に
野芝の芝生を張っている方は少ないかと思います。ゴルフ場で
もラフで目につく程度です。丈夫であるため国立競技場でも設
立当初(1958年)は野芝を使っていたこともあります。 |
高麗芝(コウライシバ) |
日本芝でもっともポピュラーな品種で、ノシバと比べると密度
も細かく美しい芝生をつくります。一般の家庭でこれまで張ら
れてきた芝生と言えばまず高麗芝と考えて間違いありません。
東北より南なら充分に育てることが可能です。ゴルフ場でも最
もよく使われています。根が強くボールが打ちやすい代わりに
グリーンでは芝目が強くでます。 |
姫高麗芝(ヒメコウライシバ) |
高麗芝の中でも葉の幅が細いものを言い、高麗芝と比べると葉
が柔らかく繊細です。葉の密度も濃く、うまく生育できれば非
常に美しい芝生をつくることができます。しかし高麗芝と比べ
ると葉が細いため成長が早く、逆に踏み圧などには弱くなって
おり、生育は野芝、高麗芝、姫高麗芝の順で難しくなります。
ホームセンターには高麗芝とともに姫高麗芝を置いてある所も
あり、どちらにするか選択に迷う方も多いのではないかと思い
ます。簡単に言えば、見た目の綺麗さや芝生の上に座ったとき
の感触を取るか、それとも踏み圧に対する強さや育てやすさの
どちらを取るかということになります。ゴルフ場ではグリーン
に使用されることもあります。葉が細くやわらいため、伸びた
ラフなどは非常に打ちづらいのと、グリーンではボールが早く
て目の影響を受けやすくなります。 |
ビロード芝 |
この芝はかなり珍しい部類に入り、一般の家庭でこれを庭に張
っているおうちは少ないと思います。というのも姫高麗芝以上
に葉が細く柔らかいため踏み圧には非常に弱く、他の芝を見慣
れていると綺麗というのを通り越して少々病的な感じさえして
しまうからです。本で見たことがあるのみです。 |
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ペレニアル・ライグラス |
西洋芝で最も目にする芝かもしれません。サッカー場などのフ
ィールドで目にすることが多いからです。ペレニアル・ライグ
ラスは摩擦に強く、また回復も早いためにスポーツ競技特にサ
ッカーなどに最適な西洋芝ということができます。また刈り込
みの時に芝が倒れやすいという特徴があります。このため、刈
り込みの方向を互い違いにすることによって、競技場にストラ
イプ模様を作ることが出来ます。寒地型の西洋芝で耐暑性はあ
まり強くありません。関東よりも西にあたる地方では夏越しを
させるのは非常に大変です。他に難点としては生育が早く刈り
込みが必要なこと、シバツトガに弱いということがあげられま
す。ツトガ対策については、エンドファイトと言ってバクテリ
アの遺伝子を入れて耐病性を高くした改良品種もあるようです
。 |
ケンタッキーブルーグラス |
美しい西洋芝です。緑が濃いのが特徴で人気があります。寒地
型の西洋芝としては耐暑性がある方ですが、地域によっては夏
越しさせることはやはり難しいでしょう。刈り込みの高さは2
0mm以上が一般的で低刈りには適しません。種を播いた後の
生育は遅いようですが、いったんターフができあがってしまう
と回復力は強く、刈り込みの回数もそんなに多くなくて済むと
いう家庭用の芝としてのメリットをたくさん備えています。 |
トールフェスク |
元々は牧草であったものに品種改良を加えて作った西洋芝です
。どちらかというと粗野な感じで、美しい芝生の庭をつくると
いう目的にはあまり適していません。しかし逆に、耐暑性に富
み、日陰でも育ちやすい、肥料や水の管理にあまり気を遣わな
くても良い、刈り込みもそれほど多く必要ないなど、管理のラ
クチンな西洋芝です。ゴルフ場ではラフに、また一般道路の法
面に使われていることの多い西洋芝です。 |
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