こだま通信 Vol.47 2005年2月号 2P(気をつけたいオール電化住宅)

気をつけたいオール電化住宅

電磁波って何?
電磁波とは、電気と磁気が相互に作用して発生するエネルギーの波のことで、大きく分けると放射線、太陽光線、電波、電磁界の4つに分けることができます。放射されて進むひとつの波の長さ(距離)を波長といい、1秒間に繰り返される波の数を周波数と言います。
 電磁波の中で、太陽光線より波長の短いものを放射線といい、ガンマ線やエックス線がそれに該当します。また、太陽光線より波長の長いものを電波といい、波長の長さに応じて極超短波、短波、中波、長波などと分類されます。家庭用電源に使われる周波数は東日本では50Hz、西日本では60Hzですが、100Hz以下の超低周波は空中を伝わらないため、いわゆる電波とは区別され、電磁界と言います。

今問題なのは超低周波!!
ガンマ線やX線といった放射線を大量に被爆することが身体に重大な影響を及ぼすことは言うまでもありません。また、太陽光線の紫外線は、日焼けの原因になるばかりではなく、お肌の老化や皮膚ガンを招く危険もあることは、女性なら知っている方も多いはずです。
こうしたマイクロ波より、上の高周波と呼ばれる電磁波は、高エネルギーで、主に熱を発しやすく、これまではこうした電磁波だけが有害と考えられてきました。ところが最近では、このマイクロ波より下の超低周波についても問題があることが分かってきました。

超低周波磁場は
リスクがいっぱい!

超低周波磁場は、人間が持っている生体磁気と反応して、影響を及ぼします。細胞レベルでは、人間のプロテイン(蛋白質)に含まれるカルシウム・イオン(電荷)が撹乱されたり飛び出したりして、不調が生じます。また、脳波のリズムが乱れ、不安感が増し、落ち込みがひどくなったりもします。遺伝子を損傷、細胞に小核が生じて、ガンが発生しやすくなったり、免疫グロブリンが減少して免疫機能が低下、更には脳の松果体から出ているメラトニンという、がん細胞増殖を抑えるホルモンの生成を抑制することなどが、明らかになっています。

電磁波過敏症って何?
電磁波を浴びると鋭敏に反応する一群の人たちがいます。化学物質で鋭敏に反応する症状を化学物質過敏症というように、電磁波が原因で出る症状を「電磁波過敏症」と言います。電磁波過敏症は、アメリカの医学者ウィリアム・レイによって命名されました。日本ではまだ認知されていない病気ですが、スウェーデン、デンマークでは電磁波過敏症は認知され、公的保険の対象となっています。また、電磁波過敏症の人は、同時に化学物質過敏症である場合が多いのです。

IARC 国際がん研究機関の評価:「発ガンの可能性あり」4ミリガウスで小児白血病のリスクが2倍。国立環境研究所は4ミリガウスで小児白血病のリスクを認めました。詳細については
http://www.chousei-seika.com/search/guide/news.htm

2003年6月1日文部科学省のホームページに全報告が掲載されています。
注)一部の資料ではWHOの見解として「50,000ミリガウス以下で有害な生学的影響は認められない」と表記されていますが、WHOに提出されたレポートの中に同様の内容は見受けられますが、WHOの見解ではありません。

電磁波過敏症の症状
(1) 目の症状 見にくい、目が痛い、目がうずくなど
(2) 皮膚の症状 乾燥する、赤くなる、できものなど
(3) 鼻の症状 鼻づまり、鼻水など
(4) 顔の痛み 顔がほてる、むくむ、水泡、ヒリヒリする
(5) 口の症状 口内炎、メタリックな味がする
(6) 歯や顎 歯や顎の痛み
(7) 粘膜の症状 乾燥、異常な渇き
(8) 頭痛 単なる頭痛のみならず記憶喪失や鬱病まで
(9) 疲労 異常な疲れ、集中力の欠如
(10) めまい 気を失いそうな感覚、吐き気
(11) 関節痛 肩こり、腕や関節の痛み
(12) 呼吸 呼吸困難、動悸
(13) しびれ 腕や足のしびれ、麻痺

電磁波から身を守るには?!
今の日本では電磁波、超低周波の磁界に関する規制はありません。また現在、電磁波の無い生活はあり得ないことであり、そのため自分自身で恩恵を享受し、危険性を避けるよう気をつけることが大切になります。対策法としては、発生源からなるべく身を離すことです。電磁波は、距離とともに急激に減るという性質があります。TVやパソコンはなるべく体から遠いところへ置く、子供部屋には強い電磁波を出す電化製品を置かない、体に密着させて使うもの(電気カーペットや携帯電話)は要注意!また電磁波を長時間浴びないことも有効な対策です。携帯電話やパソコンの使用はなるべく短く、家電も待機電力を使うものは電源をこまめに切ることを習慣づけましょう。生活のあらゆる場所にある電磁波を完全に避けることはそもそも無理です。身体に浴びる電磁波をなるべく低めに抑えていくよう気をつけるように心掛けましょう。

※右写真はVOL.47の2pの本刷りのものを写真化したものです。→

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