自然素材住宅の大切な素材の一つである漆喰。漆喰は、主に壁に左官職人の手仕事により塗られ、豊かな表情と安全性、調湿効果などを兼ね備えた非常に優れた素材です。
漆喰とは?
蔵や城郭に見られる白い壁が漆喰です。しっくいは、石灰岩を高温で焼成した消石灰が主原料で、そこに角叉(つのまた)という海藻から作った糊、スサという麻などの繊維を加え、水で練り上げたものです。これが、空気中の二酸化炭素と結合すると、もとの石灰岩のように固まります。歴史も古く、エジプトのピラミッドや古代ギリシャ・ローマの建築物にも使われています。日本でも高松塚古墳などの壁画や城郭、神社仏閣、蔵などの外壁に使われています。
漆喰の主な効果
①湿度調節
微細な穴を多く持つ多孔質という特徴により、湿度の高い夏は湿気を吸い込み、乾燥した冬には湿気を放出し、居心地の良い室内環境をつくります。
②防火性
不燃素材のため火に強く、万が一火災が発生してもビニールクロスのように有害なガスが発生することもありません。
③抗菌・防カビ
漆喰は強アルカリ性のためカビや細菌の発生を防ぐ効果があります。抗菌効果によりいやな匂いも分解してくれます。
④シックハウス対策
天然素材を原料としているためホルムアルデヒドなどのVOC(揮発性有機化合物)は含まれませんので安心です。
⑤デザイン性
仕上げのパターンが豊富で、様々な表情を付けることができます。間接照明など照明を工夫することで、美しい陰影を楽しむこともできます。
熟練の職人の手仕事と時が生む美しさ
漆喰は、熟練の左官職人の手仕事によって塗られます。ですから、一つ一つ違った仕上がりになります。そこには、工業製品では得られない、職人が丹精込めて仕上げた美しさがあります。また、無垢の木などの他の自然素材と同じように時間が経つごとに美しさを増していきます。日々の暮らしを記憶するように味わいを増していくのです。
漆喰は、新築はもちろん、リフォームでも使うことができます。住まいに漆喰を取り入れその魅力を感じてみませんか?
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